旅行会社への転職は厳しい!?仕事がキツい!?旅行業歴20年のプロが転職や就活術について解説

旅行会社への転職は厳しい!?仕事がキツい!?旅行業歴20年のプロが転職や就活術について解説

コロナの影響もあり「旅行会社への転職は厳しい」と少し不安なイメージがついてしまったかもしれません。更に「旅行会社の仕事はきつい」と思われている方も多いようです。

それでも、「人に思い出を提供することができる仕事」であることや、「旅行好きな人が、好きを仕事にできる業界」であると言う魅力的のある、まだまだ大人気の職業です。


今回はそんな旅行会社に興味を持ち、転職を考えている「未経験の方」へ、旅行会社の仕事内容から転職活動・面接におけるポイントを簡単にまとめてみました。



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1 旅行会社の種類(業態)とその仕事内容について知ろう。

旅行会社と一言にいっても世の中には様々な種類の旅行会社があります。

国内旅行や海外旅行は当然ですが、その中でも沖縄やハワイなどエリアに特化した旅行会社があります。スポーツ観戦やスキー・スノーボードツアーなどテーマに特化した旅行会社もあります。


また、修学旅行など教育旅行に専門特化した旅行会社や、ブライダル系のハネムーン特化型、インバウンド(訪日旅行)やアクティビティ(着地型旅行)専門の旅行会社など、挙げると切りがない程も様々な業態が旅行会社にはあるのです。

それぞれが世界情勢やブームの影響も受け、業績も変動するため「旅行会社の転職活動は厳しい」「仕事内容がきついのでは」と言われることがあるのです。


今回はその中から絞って、3つの業態をご紹介させて頂きます。転職時の旅行会社選びの参考にしてください。

 

1-1 ホールセラーの仕事内容

ホールセラーとは主に外資系の航空会社に代わって、日本国内の旅行会社に向けたセールスおよびオペレーションを代行する仕事のことを言います。いわゆるBtoBです。外資系の航空会社は最低限の人員で日々活動しているため、世の中に一万社あると言われている旅行会社までセールスする余力がありません。その間に入って橋渡し役となっているのがホールセラーです。

 

1-2 OTAの仕事内容

OTAとはOnline Travel Agentの略で、店舗を持たず、WEBサイトやアプリを使って、おもにホテルや航空券などの旅行素材を、オンラインで取引する会社のことを言います。

具体的にはExpedia(エクスペディア)やbooking.com(ブッキングドットコム)などが該当します。


1-3 インバウンドの仕事内容

訪日旅行のことを業界ではインバウンドと言います。販売する旅行は、日本国内のホテルや交通、観光施設や食事を組み合わせたものになるので、国内旅行と変わらないのですが、大きく異なるのは相手が外国人であること、したがって語学力(基本は英語)が必要になります。

また日本人の旅行者と違い、とくに欧米からの旅行者は滞在期間が長く、全日程の交通やホテルはもちろんのこと、食事も観光も全て事前に手配出来ている前提で日本を訪れますので、成約に至るまでの仕入れや見積りが厳しいと言われています。


 


2 これがないと厳しい?旅行会社で役立つ資格とスキル

旅行会社では、仕事をする上で持っておくと有効な資格やスキルがあります。

どのような資格やスキルが役立つのか、転職活動期間にやっておいたほうが良いことなどを解説します。

 

2-1 旅行業務取扱管理者の資格

「旅行業務取扱管理者」とは飲食店で言うと調理師免許のようなもので、旅行業を営む上で必ず必要な国家資格です。旅行会社としてもちろんのこと、支店がある場合は必ず1支店に1人の管理者が必要です。

旅行業務取扱管理者には国内と総合の2つの資格があり、国内旅行業務取扱管理者は、その名の通り国内旅行の取り扱いをする上で必要な資格、総合旅行業務取扱管理者は国内はもちろん、海外旅行の取扱いも出来る資格となります。

旅行会社に転職する上では持っておくに越したことのない資格です。

 

2-2 語学に関する資格

海外旅行や訪日旅行を取り扱う際に、取引先やお客様と英語など、日本語以外の言語を要するケースは少なくありません。

語学力を問わない職場環境も多くありますが、近年のグローバル化で応募資格にTOEICや英検など一定の語学力を求める求人も増えてきています。

今後、ますます増えると考えられる、海外からの訪日旅行客のことを考えると、日常会話レベルの英語が話せるだけでも、仕事の幅が大きく広がります

 

2-3 普通自動車免許などの資格

交通インフラが整備されてきている関係で、車が無くても生活が出来る環境になってきていますが、旅行会社では営業や、また添乗業務などで車の運転を必要とする機会があります。

とくに営業職を志望される場合は自動車免許は持っておいた方が良いでしょう

 

2-4 ITパスポート・簿記3級などの資格

これらは旅行業界に限らず、持っておいて損はない資格です。

資格に対しての評価というよりは、ビジネスマンとしてITや財務のリテラシーを持っておくことで、いろいろな仕事で役立ちます。

 



3 履歴書・職務経歴書、志望動機の書き方について

どれだけコミュニケーション能力の高い人でも、まずは書類選考を通過しなければ何も始まりません。

旅行会社への転職活動の中でも最初の関門である、「履歴書」と「職務経歴書」の作り方、「志望動機」の書き方についてノウハウを公開します。

 

3-1 「履歴書作成」のポイント

まず、十年ほど前までは履歴書は手書きが常識でしたが、今はとくにそういった暗黙のマナーはありません。将来的な汎用性やオンラインでの一次面接が主流になっている現状を考えると、むしろパソコンでの履歴書作成をお薦めしています。

また基礎的なことですが、履歴書の学歴および職歴は歴史の古いものから順に記載しましょう。転職の志望動機に関しては、応募する企業の求人内容に合わせて書くようにしてください(使いまわしは厳しいです)。旅行会社未経験の方にとっては特に重要です。

 

3-2 「職務経歴書作成」のポイント

職務経歴書は履歴書とは逆に新しいものから書いていってください。

書き方にセオリーはないですが、いつ(期間)、どのような立場で、何をやってきたかを具体的に書いてください。

やってきたことを具体化するために、出来るだけ数値化してください。とくに営業部門のご経験がある方は数字は必須です。

数字とは目標や実績、達成率や前年比などになります。

内勤事務職の方も、何を目標にどんな取り組みをしてきたか、また結果はどうだったかを、数字に出来るものは数値化したほうが見る側はわかりやすいです。

数字は大小に関係なく、意識して仕事に取り組めるかを表す、もっともわかりやすい指標になります。

 

3-3 採用担当者の目に留まる「志望動機」の書き方

企業の採用担当者は日々、履歴書や職務経歴書を見ています。先ずは見る側の立場になって出来るだけ見やすい書き方にしてください。

具体的には、重要なキーワードや数字は太字にしたり、色を変えてもらってもかまいません。

また、履歴書や職務経歴書の備考欄に自身の強みや活かせる経験、応募した企業への想いなど、既定の項目に書ききれなかった志望動機を書き加えて頂くこともお薦めしています。転職の理由が語れないと厳しいです。

書類の日付を常に最新にしていただくこともお忘れなく。

 


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4 旅行会社版 面接の準備 

内定をもらうために最も大事な山場が面接です。当日、出来るだけ緊張せずに臨むためにもできる限りの準備が大切です。

ここでは、旅行会社の面接時のポイントを整理し、どのような準備をするべきかをお伝えさせて頂きます。

 

4-1 面接する企業のことを良く知る・調べる

面接に臨む際、最も良くないのは面接する企業のことをよく知らないまま当日を迎えるケースです。募集要項の内容以外は何も把握しておらず、面接官の質問に対して抽象的な内容しか回答できない人がとても多くいます。面接前に少なくとも応募した企業のホームページをチェックし、次の5つを必ずチェックしてください。


  • 会社概要
  • 社長メッセージ
  • 企業理念
  • 沿革
  • 最近のニュースリリース


また、BtoC業態であり旅行ユーザーに対して直接旅行を販売している旅行会社の場合は、今どのような特集を打ち出しているのか、どんな旅行商品に力を入れているかも確認してください。ホームページを見ればわかりますので、事業内容や仕事内容もチェックするようにしてください。

面接の段階でその旅行会社についてよく知らないと言う状態では転職は厳しいです。

 

4-2 転職理由・志望動機・入社後にやってみたいこと・できることを整理する

面接で最も大事なポイントは、志望動機転職理由です。


志望動機は前項で触れたように、「旅行が好きです」や「旅行会社の仕事に興味があります」だけで終わらせるのではなく、面接する旅行会社の強みや方針に寄り添って、出来る限り具体的に話すことを心がけてください。


また中途採用の面接においては、転職理由(前職を辞めたもしくはやめようと思っている理由)を必ず聞かれます。

理由は様々あると思いますが、出来るだけポジティブに説明できるよう整理しておいてください。


あとは、「入社したらやってみたいこと」や「できること・持っている資格の活かし方」なども質問されます。なるべく今までの経験や自身の持つ強みを活かせるように具体的に話しましょう。やってみたいことやチャレンジしたいことは、堂々と語ってもらってかまいません。

面接官をワクワクさせられるような事が言えれば、一気に内定が近づきます。

 

4-3 自分の言葉で話せるように練習する

面接をする側の立場で一番辛いのは、終始同じトーンで覚えてきた文章を読み上げるかのように話されることです。私も旅行会社の面接官を担当していましたが、正直あまり話が入ってきません。

多少言葉につまったり噛んでもかまいませんので、自分の言葉で、出来れば感情を込めて話すように心がけてください。

 

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5 旅行会社の面接に関する「よくある質問集」

転職相談を受ける中で、面接前によく質問される項目を簡単にまとめました。

どんな人にも当てはまる質問内容だと思いますので、チェックしてみてください!

 

5-1 希望の給与はいくらですか?

ー「面接時に希望の給与を聞かれたら何といえば良いでしょうか?」

先ず、旅行会社がなぜこのような質問をするかと言いますと、ミスマッチを事前に防ぎたいからです。具体的に言うと、何度も面接を重ねて、最後に全く条件が合わないとなると、お互いに時間の無駄になってしまいます。

会社には給与の規定や今働いている方の水準があります。候補者の求めている給与水準がそこと大きく乖離しないかを事前に確認しておきたいというのが質問の意図になります。


中途採用の給与条件は前職の給与をベースに算出するケースが多く見受けられます。選考企業によっては、源泉徴収票の提出を求められるケースもありますので、前職の給与を聞かれた場合は、偽りなく答えるようにしてください。

そのうえで転職理由がキャリアアップであれば、自身が求める給与額を言ってもらってかまいませんが、あまり高い条件を出してしまうと、上記で触れたように選考企業の給与水準と大きく乖離が出てしまい、選考見送りとなるケースもありますのでご注意ください。

 

5-2 何か質問はありますか?

ー「最後に何か質問はありますか?と聞かれたら何と答えるのがベストでしょうか?」

これは必ず面接の最後にだいたい聞かれることです。

この場合は、出来るだけ質問してください。何も質問がないというのは、興味がないと捉えられる可能性があります。

また質問に関しても、出来れば前向きな質問をしていただくことをお薦めしています。


具体的には、「社内での転職(職種の変更)制度はありますか?」や「資格取得やリスキリングに対しての支援制度はありますか?」などです。その理由は、旅行会社が共通して、積極的かつ向上心の高い人材を好むからです。

もちろん、聞きたいことあれば普通に聞いてください。ただし、面接の初期段階で条件面の細かい質問をし過ぎると、少し煙たがられる傾向があります。そのあたりはご自身で採用情報を再度チェックするなり、書いてないことはもう少し選考が進んだ段階で確認しましょう。

 

5-3 服装は?

ー「面接の際はどんな服装で行けばいいですか?」

面接時の服装についてよく相談を受けます。

応募した旅行会社や季節などによっても判断はことなりますが、性別問わず、面接時はなるべくスーツを着用するのをお薦めします。

中にはフランクでフラットな社風を打ち出している旅行会社もあり、その場合はビジネスカジュアルでも良いと思いますが、それでもなるべくフォーマルに寄せた方が無難です。

 



6 内定から入社までの間ですべきこと

無事に採用が決まると、入社までにしておいた方が良いことはありますか?という質問もよく頂きます。正直、入社してから頑張れば良いと思いますが、強いて言えばということでいくつかご案内させて頂きます。

 

6-1 入社する会社のことを良く知っておく

入社する会社のウェブサイトをしっかり見ておいてください。誰に(ターゲット)、どのような商品を販売しているか。いつ、どんな特集を組んでいるかなどです。

旅行会社もいろいろな業態がありますが、お客様は誰で、何を売るのかということを事前にわかっておくだけでも、自然と準備することが見えてきます。

 

6-2 未経験の方は3レターコードから

3レターコードとは、飛行機の空席を調べたり予約をする時に利用する各都市の空港を3ケタのアルファベットで表すコードのことを言います。

海外の空港も含めると無数のコードが存在しますが、旅行会社の仕事ではこの3レターコードを日々使いますので、業界未経験の方は日本国内の主要空港のコードだけでも事前に知っておくと便利です。

参考サイト↓

https://howto.traicy.com/3letter-japan/

 

6-3 遊ぶ(旅行に行く)

転職してすぐは環境になれるので大変です。覚えることもたくさんあり、人間関係も一から構築していかなければなりません。

したがって、転職してからしばらく色々な余裕がなくなる時期があると思います。ですので、転職前にたくさん遊んでください。それこそ旅行に行ってください。

旅行会社は遊びをお金にする仕事です。遊び心がなければ仕事も務まりませんので。

 


 

7 そもそも旅行会社の役割・存在意義とは?

インターネットが普及するまでは、国内旅行・海外旅行問わず、旅行会社に相談して申し込む。というのが一般的でしたが、ここ数年で世の中はとても便利になり、ホテルも飛行機もアクティビティまで、旅行者が自らインターネットを介して直接予約が出来る時代になりました。


では現代における旅行会社の仕事内容や役割とは何なのでしょうか?


それは簡単に言うと、安心・安全・便利(楽ちん)の3つを提供することです。

 


7-1 安心を提供する仕事

上記の通り、各旅行素材を自分で予約できる時代になりましたが、特に海外旅行へ行くにあたって、飛行機とホテルとアクティビティを別々に取った場合、例えば台風で飛行機が飛ばないという状況になっても、海外のホテルはお客様がどこから来るかまでは把握していません。したがって、物理的に行けない状況でもホテルやアクティビティのキャンセル料は容赦なく発生します。それが旅行会社の仕事がきついと思われる1つの理由かもしれません。

ただ、旅行会社を通せば別です。飛行機・ホテル・アクティビティがセットなっているパッケージ旅行で申し込めば、旅行業約款というルールに守られているため、上記のようなケースの場合は全額返金されます。またパッケージ旅行でなくても、旅行会社を通して予約をすれば、万が一のトラブルが発生した場合も、代わって対応してくれます。

まさに安心ですよね。


 

7-2 安全を提供する仕事

これも海外旅行がわかりやすいケースですが、旅行会社を通して海外旅行を予約した場合、必ず現地の緊急連絡先および担当者を事前に案内します。これだけでも安心・安全ですが、旅行会社は基本的に取り扱っている国や都市の情報を把握して商品を販売しているため、不安の多い海外旅行でも旅行会社を介して予約をすることで、余計な不安を抱えることなく旅行に参加できます。まさに安心・安全ですね。

 


7-3 便利(楽ちん)を提供する仕事

旅行と言ってもいろいろなスタイルがありますが、例えば食事・観光付きのバス旅行の場合、バスにさえ乗ってしまえば、行きたいところに勝手に連れて行ってくれますし、マイカーで行くと飲めないお酒もみんなで楽しく飲むことが出来ます。

当然ですが、みんなで行くことで、バスなどの移動費も安くつきますし、立ち寄る観光施設やお食事代も団体割引が適用されていて、実はとてもお安くなっています。

バス旅行以外の飛行機や電車を使うパッケージ旅行でも、何かあれば旅程保証という保険がありますし、前項にも書いたように、万が一の取消や変更もワンストップで処理してくれます。個人で取ると各所に連絡しないといけませんから、とても面倒ですね。

そういう意味でも、旅行会社経由で予約をすると、とても便利で楽ちんです。

 



最後に

いかがでしたでしょうか?

コロナウイルスの影響を最も大きく受けた旅行業界ですが、リバウンド需要もあり、旅行会社の業績はほぼ回復してきています。

インバウンド(訪日旅行)への期待値も高く、旅行業界はこれからの日本の産業を支えていくポテンシャルのある業界です。

旅行会社への転職が厳しいとか、旅行会社の仕事はきついらしいと思われている方は、一度キャリアアドバイザーに相談してみてください。

忖度なく旅行業界の実態についてお話しさせていただきます。


この記事が旅行会社への転職を考えている方に、少しでも参考になれば嬉しいです。


 

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